医療法人社団宏久会 泉岡医院
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小児科案内
 

小児医療において現在非常に重要な位置を占めているものの一つに、救急医療があげられています。
少子化・育児情報の氾濫・女性の社会進出などに伴う育児不安の広がりとあいまって、小児救急、特に夜間の救急診療体制の充実が近年大きな課題となってきています。
この問題を解決するために行政・小児科医等により様々な努力がなされ、またさらなる問題点が明らかになっていますが、このお話はまたの機会にして、それでは皆さんが実際に救急受診するときにどういうことに気をつければよいのか、簡単にお話ししていきましょう。

 

子供の救急診療を実際に行っていてどのような患者さんが多いのでしょうか。
やはり多いのは、“夜になって突然熱を出した”、あるいは “夜になってもなかなか熱が下がらない”、というような、いわゆる高熱を主訴に受診されるケースです。ということで今回は主に高熱が出ているときの対応についてお話ししようと思います。

一言に高熱を伴う疾患といってもそれほど心配のいらないものから重篤な疾患まで多種多様にありますが、では救急受診すべきなのはどのような場合なのでしょうか。
熱そのものの程度については、例えば突然40℃近い熱が出たからといってそれだけではあまり心配はいりません。よく経験されることですが、子供の場合、40℃の発熱があるのに割とケロッとして遊びたがるような時もあれば、38℃少ししかないのにやたらとグッタリしてしまっていることもあります。つまり “40℃”とか “38℃”というような“数字”が大切なのではないということなのです。

それよりも高熱が出ることで水分がとれなくなったり、高熱とともに下痢や嘔吐・咳など体からどんどん水分が出て行ってしまうような状態にないか、すなわち“脱水”になっていないかどうかが大切です。
また脱水の状態にあると、グッタリして、唇が乾いていたり、おしっこの量が減ったりというような症状がみられます。
また、高熱が5日間以上続いたりそれとともに咳がどんどんひどくなるなど、単なる風邪から気管支炎〜肺炎やそのほかの重篤な病気へと進んでいないかということも重要な点です。

 

まとめますと、発熱の際に主に注意することは、
1 どれくらいの間(またはいつから)熱が出ているのか
2 発熱以外にどのような症状(咳や喘鳴、嘔吐や下痢、けいれん、耳痛等)があるのか
3 それらの症状がひどくなってきているのか
4 尿は出ているのか
5 食事や水分は取れているのか
というようなことです。

 

言い換えれば、熱が出始めてそれほど時間がたっておらず、水分がある程度摂れていておしっこが出ている段階ならそれほど心配いらないことがほとんどだということです。
このような段階であれば氷枕や解熱剤などで熱を取ってやり、体力が落ちないようゆっくり寝かせてあげて翌日にしっかりかかりつけ医にみてもらうほうがよいでしょう。

 ただし、例外的に生後3ヶ月未満の赤ちゃんについては、38℃以上の発熱(布団や着衣を調節しても繰り返し記録する場合)をみたときには細菌感染の可能性が高く、すぐに救急受診する方がよいでしょう。
また心臓に病気を抱えていたり、基礎疾患を持っているような場合、けいれんを起こした場合にはすぐに救急受診することをお勧めします。

 

お子さんが突然熱を出したり嘔吐したりすると心配なものです。
でもそこでもう一度じっくりお子さんの状態を観察してあげてください。もちろん病気の診断をするのは私たち小児科医ですが、お子さんの普段の姿を一番よく知っている、そして私たちが気づかないようなちょっとした体調の変化も見つけられるのはお父さん、お母さん方なのです。
ご両親の一言が大きなヒントになることも少なくなく、いわばご両親は子供たちにとって一番身近な“お医者さん”でもあるのです。

小児救急医療は医療の側だけでなくお父さん、お母さん方のご協力が欠かせません。子供たちの健康を守るため、これからも私たちと一緒にがんばりましょう。

 
 
 
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